大学組織ではどうしても生まれてしまう「縦割り」な体制が、私個人のなかでは少しずつなくなっているのは実感していますね。例えば、地域戦略という魅力化プロジェクトは全学の取り組みである「新時代の地域のあり方を構想する地域戦略人材育成事業」とも連携しています。さらに私が所属する地域構想研究所が今年度に実施した、全国自治体職員向けの「地域戦略人材塾」、準備中の「未来創造塾」といった取り組みも当事者としては、一部署だけでなく魅力化プロジェクトの一環でもあるという認識をしています。地域の方を巻き込む魅力化プロジェクトを担っている身としても首藤先生と同じ感覚です。例えばガモールTVでコンテンツ発信する際も、いわゆる実行部隊は「すがもプロジェクトB」だとしても、管理している広報戦略や媒体を用意してくれた情報基盤の方々の協力があってこそですから。そう言っていただけると嬉しいですね。効果的に魅力をつくったり、発信するためのインフラ整備は実際に活用する現場の声を反映することが不可欠です。また、個人的に多様な視点からの現状の小さな改善を積み重ねることが、将来的に大きな成果につながると考えているので、積極的にコミュニケーションを取っていきたいです。魅力化構想プロジェクトを皮切りに、首藤:宮本:佐藤:髙橋:井上(真):阿部:首藤:島村:髙橋:より柔軟で調和のとれた組織づくりも実現したいですね。また広報戦略の担当としてぜひ伺いたいのですが、みなさんは大正大学にどのような魅力があるとお考えでしょうか?魅力化構想プロジェクトの根幹にもつながるのですが、東京、しかも23区内にありながらここまで地域密着を掲げている大学はとても希少だと思うのですがいかがでしょう。私も井上さんと同じ印象ですね。さらに私が大正大学で働き始めた当時と比べると、地域の方々にすごく受け入れていただいている雰囲気を感じます。魅力化プロジェクトが始動する前から、地元に密着したイベントや地域人材育成の取り組みを何年も続けた結果が下地を作っているからではないでしょうか。これは大正大学の大きな魅力といえますよね。全国規模の地域人材育成の強みも魅力ですよ。地域創生学部では、全国各地での数週間にわたる長期の地域実習を行っています。地方と東京での地域実習の実績があるからこそ、地域人材塾では北は北海道石狩市、南は鹿児島県奄美市の職員が出席してくれました。また、大学の取り組みが文科省からの採択にもつながっています。魅力化構想プロジェクトでは、ぜひこうした強みを活かして展開したいものです。さらにそのような取り組みの根底には、東日本大震災による南三陸町での復興支援活動があることも伝えていきたいですね。座・ガモールでの東北のセレクトショップの運営や研修施設「南三陸まなびの里 いりやど」の設立支援など、巣鴨はもちろん、全国的な地域創生に関する取り組みも、大正大学の大切な魅力の一つでしょうから。魅力化構想プロジェクトは、大学、学生、教職員が一丸となって推進しています。大正大学の開学100周年まであと5年。関わるすべての方にとって、大学はより魅力的な学び舎として少しずつ変わっていくでしょう。当事者の一人ではありますが、その時が楽しみです。髙橋 慈海さんJikai Takahashi魅力化推進部長情報基盤/広報戦略平盛 聖樹さんSeiki Hiramori事務局長FEATURE PAGE10ROUNDTABLE
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